« カオリ ナラ・ターナー。 | メイン | 反抗娘。 »
2003年05月07日
始動。
連休も今日で終った。正確に言えば昨日も補講で学校に行ったのだが、やはり土曜時間割ということもあってかあたしの中で昨日は休みとして処理されているんだ。その証拠にイエレンも授業をサボったではないか。まあそんなことはどうでもいいんだけど。とにかく、この連休はうまく自分を充電できた。またしばらくは頑張れそうだ。睡眠は必要だけどね。
今日の話をするとコレぐらいしか書くことがないので、唐突だが「スロー・ダウン」という萩尾望都の短編についてちょっと書く。
萩尾望都はご存知のように「ポーの一族」やら「11人いる!」やら、あと自分の中で有名なのは「恐るべき子供たち」(だったと思う)や「半神」など、数々の名作を描いた私の最も好きな漫画家の一人だ。その中でもこの「スロー・ダウン」という短編は16ページの中に私がぼんやりと思い描く"理想の生き方"のようなものが織り込まれている気がして、何だか心にひっかかる作品だ。
主人公は感覚遮断実験の被験者で、10日間何もない真っ白な部屋に一人で居続ける。曇りガラスのメガネ、耳栓、手袋で与えられる刺激は最小限に抑えられ、主人公はだんだん自分というものの曖昧さを感じ始め、ゆっくりと死んでいくような感覚に捕らわれる。そんな中で、ふとしたアクシデントで主人公は本物の女性の生きた手を掴む。そのことで、幻覚と区別のつかなくなっていた"現実"を強烈に感じる。
こんな感じにまとめると安っぽいんだけど、読むと結構考えさせられる話です。私達が生きているいわゆる普通の世界も、実はこの漫画の中の実験室と比べてどれだけ自分にとって意味のあるものがあるのでしょうか。差し入れられる"本物"の手を見逃さないこと、みつけたらそれを掴むこと。私にとってその"手"とは一体何か。考えてみる価値はあります。読みたい人には貸すので声かけて頂戴。
関係ないけどいきなりNEW ORDERの良さに目覚めた。
投稿者 yosim : 2003年05月07日 22:33
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://yosim.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/1404