2006年12月01日

満員電車に乗る。

わけあって、いつもより早く家を出る。駅まで歩くのにかかる時間は変わらないので、当然いつもより速い電車に乗ることになる。いつもより早いから空いているということもなく、いつも通りの満員電車だ。

パラドックスのようだが、満員電車に乗っている人はだいたい一人だ。だから車内は人口密度のわりに静かで、密着度も手伝ってか隣の会話が異様に耳に入ってくる。

これは今朝となりに立っていた女子高生ふたりの会話。

「はあぁ~ 超混んでるし」
「ねー」
「そういえばさぁ、こないだミキと電車のってたんだけど」
「うん」
「隣に座った30くらいの男の人がさぁ、マジで音漏れしてんの」
「ええー、ありえないねー」
「マジうざいとおもってめっちゃみてんだけどぉ」
「あはは」
「なんか良くきいたらなんか知ってる曲なんだ」
「なになに」
「それがさー ピエロ なんだよね」
「うそー」
「おまえ30にもなってピエロかよ!みたいなさぁ」
「たしかにー」
「そんでミキと二人でビタースマイル」

隣でわたしもビタースマイル。

投稿者 yosim : 23:53 | コメント (0) | トラックバック

2006年09月30日

電車で立つ。

060930-train.gif

 土曜日であり、ごく普通の会社員である私にとっては休日である。家にいるのもなんなので昼飯でも食いに行くかいと駅に向かった。考え事をしていたらいつものクセで無意識のうちに改札を通ってしまったので、どうせならと横浜に向かう湘南新宿ラインの急行に乗った。

 知ってる人は知ってるし、知らない人はそうなんだと思えばいい話だが、湘南新宿ラインはやたらと揺れる。しかも今日は絶妙に混んでいてちょうどつかまるところがない感じ。やれやれ、と思っていると斜め後ろから「いやン!」だの「キャー」だのと嬌声が。

 それとなく視線をやると例によってカップルが。電車が揺れるたびにいかにもそうしないと私倒れちゃいます、といったノリで彼氏のシャツの胸元にすがる彼女。

 確かに湘南新宿ラインは揺れる。揺れるが、私のようにつかみどころもなく一人で立っていてもそんな倒れるほどバランスが保てないわけではない。

 よりかかるところがあるから倒れる。まあ、そういうことなんだろうな、と思った。

投稿者 yosim : 22:05 | コメント (0) | トラックバック

2006年09月17日

父と息子。

発車寸前の東海道線に滑り込む。体勢を立て直す前に電車が動き出したので慌ててつり革につかまった。

一息つくと、目の前の男性二人組が気になり始めた。どうやら結婚式に行く途中らしく、黒いスーツに白いシルクのネクタイを締めている。ぶっきらぼうに招待状を手渡している様子をみると親子らしいのだが、これが全くもって似ていない。

父親と思しき男は、50代半ばといったところだろうか。だいぶ白いものが混ざった髪をきっちり七三にわけ、フチ無しメガネをかけた目はややうついむいている。おとなしそうな、でも生真面目で厳格そうな雰囲気を漂わせている。どちらかといえば痩せ型だ。

一方、息子はちょっとワルっぽい雰囲気で、金に近い茶色の髪をツンツンに立たせ、耳からiPodのイヤホンをぶら下げている。腕を組んでシートにもたれかかり、目はいかにもめんどくさそうに閉じられたままだ。ダークスーツとスニーカーソックスの間から足首がのぞいているところを見ると大学生だろうか。

とにかく、全く似ていない。人の顔の造作を観察することにかけては多少自信のある私だが、それでも鼻の形にそこはかとない相似形を見出すのが精一杯だ。あまりにもつながりが見えないので、他人事ながらここの家庭は大丈夫か、といらぬ心配をし始めた。

そのとき、父親が息子の肩をとんとん、と叩き「おい」と声をかけた。息子は「ああ?」と言いながらイヤホンを外す。
「何?」
「鉛筆かしてくれ」
息子は何も言わずに膝に置いたトートバッグをあさりはじめた。差し出した手に握られてたものを見て、わたしはちょっとびっくりした。

それはところどころ塗装が剥がれ、ボコボコになったスヌーピーのカンペンケースだったのだ。

年季の入り方から推察するとおそらく小学生ぐらいの時から使っているものだろう。父親は息子の手からごく普通にそれを受け取った。

それをみて「ああ、間違いなくこの二人は父子だ」と妙に納得してしまった。堅物親父とチョイ悪息子とスヌーピーのカンペンケースが一直線上に並んだ。

「そういえばアゴの骨格がそっくりね」などと思ってしまうのだから私の観察力も大したことは無いもんだ。

投稿者 yosim : 19:26 | コメント (0) | トラックバック

彼と彼女。

先日、ゆりかもめに乗っていた時のこと。

車窓から、船上結婚式が見えた。
向かいにたっていちゃついていたカポーの会話。

彼女「結婚式だー」
彼氏「この後、三連休に合わせて有給とってそのまま海外とか行くんだよな」
彼女「旅行中にケンカしてそのまま別れたりしてー」
彼氏「こんな頼りない人だと思わなかった!って?」
彼女「うふふ」
彼氏「でも、俺たちは大丈夫だよな」
彼女「なんで?」
彼氏「PS2があるから」
彼女「ぴーえすつー?」
彼氏「えっ、なんかあの会話すると翻訳してくれるヤツ」
彼女「・・・」
彼氏「あれDSだっけ?あれ?」
彼女「・・・」
彼女「・・・PSP」
彼氏「あっ・・・」
彼女「プレステは持ち運べねーよ」

新橋についた。

投稿者 yosim : 10:29 | コメント (0) | トラックバック

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